症状を長引かせる“心の利得構造”とは?
自律神経と疾病利得の関係
慢性的な疲労・頭痛・めまい・胃腸不調。
検査では異常がないのに、なぜか改善しない。
その背景には「心と体の防衛反応」が深く関わっていることがあります。
その代表的な概念が「疾病利得(secondary gain)」です。
参考:J-STAGE「心身症の定義と心療内科の役割について」
→ https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/64/1/64_64.1_22/_pdf
■ 疾病利得とは?
疾病利得とは、症状によって得られる心理的・社会的メリットのこと。
心理学では、ストレスや葛藤を抱えるとき、心が“症状”を使って自分を守ろうとする現象を指します。
たとえば・・・
・不調であれば休むことを許される
・周囲が気づかい、関係がやわらぐ
・無理な責任を回避できる
このように、「症状があること」が“心の安全装置”として働くことがあります。
参照:厚生労働省「機能性身体症状について」
→ https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000050380.pdf
■ 自律神経との関係
脳の扁桃体はストレスや不安を感知すると、交感神経を活性化させます。
これが続くと、身体の緊張や痛み、消化機能の低下、睡眠障害などが起こります。
“疾病利得”はこの過程を強化し、症状を持ち続ける方向に働きます。
慢性痛や機能性不調の研究でも、心理的利得が症状維持の一因とされています。
参考:PMC論文 “When the pain won’t wane – it’s mainly in the brain”
→ https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3717530/
■ 改善のためのアプローチ
当院では、多次元操体法や気功整体を通じて「身体への気づき」を促します。
強い刺激を与えることなく、呼吸・感覚・姿勢を整えながら、
心と体が再び“安全”と感じられる状態へ導きます。
特に、自律神経の緊張が強い方は、無理に姿勢を正そうとするほど逆効果になります。
大切なのは「力を抜いても大丈夫」という身体記憶を取り戻すこと。
それが、疾病利得で働いていた防衛反応を自然に緩めていく鍵になります。
■ 心身を自由にするために
症状は「敵」ではなく、「体が伝えようとしているメッセージ」です。
それに気づくことで、脳の興奮が静まり、自律神経のバランスが整っていきます。
「症状をなくす」のではなく、「自分を理解する」方向へ。
その先に、本当の改善があります。
🔗 出典・参照URL
厚生労働省「機能性身体症状について」
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000050380.pdf
PMC論文 “When the pain won’t wane – it’s mainly in the brain”
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3717530/
J-STAGE「心身症の定義と心療内科の役割について」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpm/64/1/64_64.1_22/_pdf
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自律神経の乱れから腰痛、肩こりまで
大阪城東メンタルヘルス気功整体院
院長 上西 誠





