セロトニン不足により、うつ病やパニック障害が起きると言われています。
ではセロトニンがどういうものか、またどうすれば増やすことが出来るのかここで説明しますね!

セロトニン神経には、歩行、呼吸、咀嚼などの基本的なリズム運動によって活性化されるという特性があります。

毎日の生活の中で、こうしたリズム運動を自然に繰り返していれば、セロトニン神経は正常レベルに保たれます。

したがって、こうした運動を極端に抑えた生活を継続することは、セロトニン神経の減弱を招きます。例えば以下のような生活習慣には要注意です。

  • あまり外出をしない
  • 移動にクルマを頻用し、歩くことが少ない
  • コンピュータ操作などで1日数時間にわたって同じ姿勢をとり続ける
  • 夜ふかし、朝寝坊の昼夜逆転生活

また、加齢による身体機能の衰えも運動不足に繋がります。

セロトニン神経の活性には太陽の光も影響しますから、インドア指向の最近の子供たちの生活、とくに連日、息をつめてゲームをやり続けるという習慣などは、セロトニン神経が減弱しやすくなるのです。

つまり、ゲームをやり続けるという習慣などは、セロトニン神経が減弱しやすくなるというわけです。

では、セロトニン神経を鍛えるにはどうしたらいいのでしょうか?

まずは、セロトニン神経の活性を妨げる生活習慣を改善することが第一。
朝起きて太陽の光を浴び、適度な運動とバランスのよい食事を摂るなど、規則正しい生活を心がけましょう。

その上で、意識的な呼吸法やリズム運動を実践すると効果的です。

ただし疲れ過ぎたり、栄養の摂取をサプリメントなどに頼り過ぎると、かえってセロトニンの過剰摂取を招くことも。また、こうした規則的な生活を継続させることが重要です。

具体的に説明しますね。

1.早寝早起きの規則的な生活を心がけること。

セロトニンは、太陽の出ている日中に分泌されやすく、睡眠中は日が沈んでからは分泌が少なくなります。

これは後述のメラトニンの働きと関係していますが、 人間が本来持っている生活リズムは『日中に活動し夜は寝る』と言うもので、この原則を守ることがセロトニン神経の活性化に効果的だといわれています。

2.太陽の光を浴びる

セロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンと相対する性質があります。セロトニンは脳の覚醒を促し、メラトニンは睡眠に作用します。

メラトニンが分泌している間はセロトニンの分泌は少なく、逆にセロトニンが多く分泌されている間はメラトニンの分泌は少なくなります。

太陽の光(のような非常に強い光・明かり)を浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌がストップし、代わりに脳の覚醒を促すセロトニンの分泌が活発化されるのです。

昼夜逆転の生活をしていたり、日中部屋の中にばかりいると、セロトニンとメラトニンの分泌のバランスが崩れ、不眠症になったり、うつ病になりやすくなったりしてしまうのです。

毎朝日光を浴びる行為は、セロトニンを鍛えるだけで無く、生活リズムを整えることにもつながります。

3.リズミカルな運動をする

スクワットや階段の昇り降りなど、一定のリズムを刻む運動を反復して行うとセロトニン神経が活性化されるとされています。

スクワットに限らず、『ウォーキング』や『深呼吸/腹式呼吸』、最近人気の『フラダンス』など、リズムの良い運動を継続して続けていくことが、セロトニン神経の活性化に役立つとされています。 また、こういった運動を5分以上行うとさらに効果的であると言われています。

4.食事をする際に、よく噛む

食事の際は必ず物を噛みますね。
このものを噛む動作(咀嚼:そしゃく) も、一定のリズムを伴った運動であるといえます。

上述のリズミカルな運動と同じく、セロトニンの活性化に役立ちます。

運動はちょっと苦手な方でも、食事は必ず取るでしょうから、食事の際によく噛んで食べることを心がけてみてはいかがでしょうか?

『ものをよく噛む』と言うことは、栄養の効果的な摂取や、消化を助けることにもつながりますし、あごの筋肉の維持など、セロトニンの活性化以外にも様々なメリットがありますし、どなたでも簡単に試せる方法です。

5.トリプトファンを含む食品を食べる

セロトニンは脳内の『ほう線核』と言う部位で作り出されます。
ほう線核でセロトニンを作り出すために必要な材料の一つが『トリプトファン』と言う物質です。

ガソリンが無ければ車が走らないように、材料がなければ人間の体はセロトニンを作ることができません。

体内でセロトニンを生成するには、必要な材料が幾つかあります。セロトニンは脳内の『ほう線核』と言う部位で作り出されます。

ほう線核でセロトニンを作り出すために必要な材料の一つが『トリプトファン』と言う物質です。

トリプトファンとは必須アミノ酸の一種です。
トリプトファンは、体内では生成することができない物質で、食事により体内に取り込む必要があります。

また、セロトニンを体内で作り出すには、トリプトファンのほかにもう一つ『ビタミンB6』が必要です。

トリプトファンとビタミンB6が『ほう線核』で合成されることで、セロトニンが生成されるのです。

  • トリプトファン ⇒必須アミノ酸の一種。食物から摂取する必要がある。
  • ビタミンB6 ⇒たんぱく質やアミノ酸の合成や分解を補助する働きを持つ。

セロトニンの原料となるトリプトファンとビタミンB6を体内にバランスよく摂取するために、これらの栄養素を豊富に含んだ食材を摂ることを心がけましょう。

トリプトファンを含む食品の一覧

セロトニンの材料となるトリプトファンは食事を通じて私たちの体に補給されています。チーズなどの乳製品、納豆や肉類などのお馴染みの食品にもトリプトファンは含まれています。

トリプトファンを配合しているサプリメントや栄養補助食品も広く販売されています。普段の食生活で以下のような食品を意識して食べて、セロトニンの生成を促進させましょう。

バナナ10mg/100g
豆乳53mg/100g
牛乳42mg/100g
ヨーグルト47mg/100g
プロセスチーズ291mg/100g
ひまわりの種310mg/100g
アーモンド201mg/100g
肉類150~250mg/100g
赤身魚200~250mg/100g
糸引納豆242mg/100g
すじこ331mg/100g
たらこ291mg/100g
白米89mg/100g
そば192mg/100g
Wiki:トリプトファンより引用

ビタミンB6を含む食材

  • 赤身の魚(マグロ・カツオなど)
  • 肉類(豚肉・鶏肉・牛肉など)
  • レバー(豚・鶏・牛)
  • 豆類(大豆・小豆など)
  • 果物(バナナ・プルーンなど)

尚、ビタミンB6は腸内の細菌によっても一部体内で作られるため、一般的には不足しにくい栄養素であると言われています。

ただし、もう一方のトリプトファンは、体内にはもともと存在しないアミノ酸です。

セロトニンを鍛えて健康な生活を送るには、上記のような食物を摂るように心がけ、普段の食生活から意識して変えていくことががとても重要であると言えるでしょう。

これらの事以外にも、セロトニンを高めることは出来ます。
ある実験があります。

二人一組になって、1人がもう1人の背中を1秒間に1回のテンポで、トントンと軽くタッチします。

よく赤ちゃんの背中をお母さんがトントンするのと同じ感じです。
これをすると、された方は不安感やイライラ感を抑えるセロトニンが増えるのです。

つまり、癒やされるということです。
しかしこの実験はこれだけでは終わりません。

更に、やっている人も、セロトニン濃度が上昇するということがわかったのです。赤ちゃんをトントンしているとき、赤ちゃんだけじゃなく、お母さんも癒やされていたのです。

誰かに喜ばれることをするということは、実は、自分を癒やし、自分を幸せにする方法だったのです。

癒しはセロトニンを増やすこともできますので、癒されることだけでなく、誰かを癒す事でもセロトニンは増えるものなのですよ!