病院での治療にも用いられているのが「自律訓練法」で、意識的に副交感神経の働きを高め、自律神経のリズムを整える効果があります。

一種の自己暗示をかけて、心身の緊張を解きほぐす方法で、実際は6段階までありますが、家庭では2段階までで十分です。

姿勢はイスに座るか、横になります。慣れたら、電車の中や会社のデスクなど、どこでも簡単にできるようになります。

終わった時は、ボーッとした状態になっていますから、「解除」を忘れずに行って下さい。

●基本姿勢

  • 椅子に深く腰掛け、体の力を抜く。
  • ひざは拳(こぶし)1つ分開いて両手の手のひらをひざの上に置く。
  • 頭はやや前に傾ける。
  • 「気持ちがとても落ち着いている」と心の中で繰り返して、リラックスする。

●重感・温感の訓練

重感の訓練……

  1. まず、右手に意識をもっていき、「右手がとても重たーい」と心の中で繰り返す。
  2. 右手が重く感じたら、左手~右足~左足の順に重感を得ていく。

温感の訓練……

  1. 前回と同様、「右手が温かーい」と心の中で繰り返し、左手~右足~左足の順に温感を得ていく。
  2. 全身が暖かい感じになったら、「解除」を行う。

●解除の仕方

  1. 両手を3回、ゆっくり握って開いてから、腕を曲げながら力を入れる。
  2. 両手が肩に触れるまで深く曲げ、両手を深く握りしめる。
  3. 力を抜きながら、両腕をゆっくり前に伸ばす。
  4. 両手を上に伸ばし、足のつま先まで力を入れて、思いっきり伸びをする。

最初はピンと来ないかもしれませんが、誰でも初めから上手くいきません!継続が大事ですので、お試しくださいね!

なお、必ず最後は解除を行うようにしてください。